2015年6月22日月曜日

【普通の脱出レポ】タカラッシュ!調査団とくらやみ城の光の剣【タカラッシュ!】

・2015/6/6、 イオンレイクタウン
3号(HAM)4号(メソドロジー)7号(サー・マーガリン・KIZUNA)、 15号(ワトソン)

室内型リアル宝探し
タカラッシュ!調査団とくらやみ城の光の剣
“世界で最も暗い海”と呼ばれる「暗黒海峡」にひっそりと浮かぶ古城『くらやみ城』。 かつて「暗黒海峡」を住みかとした謎の民族・ピカリ族の王族が住んでいたとされるその城には、非常に興味深い文献が多数残されており、それによると、彼らはこの地のどこかに“とある宝”を残したらしい。 宝の名は、『光の剣』― 謎に満ちたピカリ族の至宝とされている。まだ誰も見たことのないその宝は、この暗闇の中で、今も静かに眠っている。




(注:以下のストーリーは妄想であり、実際の公演内容とは一切関係ありません)




人生とは、KURAYAMIの中でHIKARIを求める過程のことである。 
                   サー・マーゴリン・XX世




世界の眠れる秘宝を追い求める"タカダッシュ調査団"が伝説の秘宝「HIKARIの剣」の情報をキャッチしたのは三年前のことであった。 それから綿密な調査を重ね、ついに我々はHIKARIの剣が眠る「KURAYAMI城」に辿り着いたのだった。


「よし、次の角を左に曲がれ」


無線で現地調査班に指示を出す。 

タカダッシュ調査団、HIKARI-Project 特別捜索隊は大きく分けて暗号解読班と現地調査班の二つの班から構成されている。 そのうち暗号解読班に選出されたのがハム、メソドロジー、ワトソン、そして私KIZUNAの4人だ。 KURAYAMI城の中で実際に探索にあたっているのは現地調査班で、我々暗号解読班は解読結果をもとに、 ここ捜索隊基地から調査班に指示を出す手筈になっている。

「いや~、順調っすねえwww」 

くつろいだ様子でコーヒーを飲んでいるのは新人ワトソンだ。 

「おい、気を抜き過ぎだぞワトソン」
「サーセンwww」 

やる気のない姿勢で暗号解読作業に戻るワトソン。 タカダッシュ調査団に最近入隊したばかりのワトソン、どうにも捜索に真剣味が感じられなくて手を焼いている。 

「分かっているのか、ワトソン!制限時間は60分だ。それ以内に秘宝を入手できないとKURAYAMI城は崩壊し、 調査班は全員あの世行きなんだぞ!」
「わーってますってwww」 

そう、我々に残された時間は多くはないのだ。こうやって口論している場合ではない。 

「こちら、暗号C解読完了しました」
「よし、調査班に繋げ」 

次々と暗号が解読される間にも、ワトソンからは何の報告もない。 

「ワトソン、暗号Aの解読はまだか」
「もうちょっとっすよwww」 

こいつには任せておけないと暗号を取り上げようとしたとき、現地調査班から無線が入った。

 『……こちら調査班、前方に怪しげな扉あり。指示を願う』 

現在、調査班がいる部屋の扉の仕掛けは、ちょうど今解析中の暗号を解読しないと分からない。 

「そこの扉には罠が仕掛けられている可能性がある。こちらで暗号解読が完了するまで少し待ってくれ」
『了解』

ハムとメソドロジーの暗号解析に協力しようと席を離れる。そのときだった。

 「えー、こちら解読班。その扉に罠はない。そのまま進め」

 ワトソンが勝手に無線を繋ぎ、現地調査班に指示を出したのだ。 

「おい!何をしている、ワトソン!」 
慌ててワトソンから無線をひったくるも、既に通信は切られていた。
「何のつもりだ…!」
 さすがに我慢できず、ワトソンの胸ぐらを掴む。
「おおっと、暴力はなしですぜ。平和が一番www」 
そのとき、再び調査班から通信が入る。

『…扉に罠はありませんでした。引き続き、調査を続けます』 

その報告を聞き、ニヤッと口の端をつり上げるワトソン。 

「ほら、うまくいったでしょwww」
「貴様、調査班をなんだと思っている……!!」
「まあまあ、そう熱くなんないでくださいよwww」 

クックック、と笑いを堪えきれないといった様子のワトソン。 

「何が可笑しい」
「いや、ねwww だってこの状況。命懸けで捜索している調査班に、あっしらはこの冷房の効いた快適な部屋からただ命令を下すだけ。 善人ぶったところで、調査班を駒のようにこき使ってることに変わりはないでしょ? 素直になりましょーやwww」
「……調査班が無事に宝をGETできるように導くのが我々の使命だ」
「どの道、60分経ったらあいつらお陀仏なんでしょ? チンタラやってる暇はないんですよwww」 

これ以上くだらない戯れ言に付き合っていても仕方がない。手を離し、再び暗号解読に取りかかる。 ワトソンの言うことにも全く理がないわけではない。安全を優先しすぎて制限時間に間に合わなくては本末転倒だ。 この差し迫った状況、時には思い切った決断も要求されているのは確かだろう。 しかし最大限、そうならないように素早く正確に暗号を解読することが我々の最優先事項だ。

そこからの暗号解読は順調だったが、最後に恐れていた事態が訪れる。 

『…HIKARIの剣を発見しました!これより出口へ向かいます』
「了解……いや、待て。そこの出口付近は罠が仕掛けられている可能性がある」
『しかし時間がありません!城は既に崩落が始まっています!』 

まさに今解読中の暗号、その結果が出ない限り安全性は確認できない。 しかし解読には今しばらくの時間がかかる。ここまで辿った道を引き返すにしても、城崩壊までの時間がギリギリだ。 一つでも道を間違えたら終了。 

「今更何を迷ってるんすかwww もう行くしかないでしょwww」 

呆れた様子でワトソンはため息をつく。 

「ハム」
「はい」
「お前の勘を聞かせてくれ。罠があるかどうか、二つに一つ。今はお前の勘だけが頼りだ」 

責任を押し付けようとした訳ではない。 結局のところ、土壇場で頼れるのは数々の修羅場をくぐり抜けてきた者だけが獲得することのできる「勘」なのだ。 
これまでギリギリの一線で天才的な勘を発揮してきたハムの直感ならば信ずるに値する。

ハムの頬を一筋の汗が伝った。

 「……罠は」

 一同、ごくりと生唾を飲み込む。

 「ありません!このまま出口に進むべきです」 

自信たっぷりに告げるハム。その表情を見て私は確信した。 

「調査班!その出口には罠がある!今すぐに来た道を引き返せ!

『了解!』 

同時に調査班との通信が切れる。 ハムとワトソンは呆気にとられた様子だ。 

「あー、やっちまいましたねwww あの複雑な迷路を間違えずに引き返すなんて無理でしょwww 知ーらねっとwww」
「ワトソン、お前はさっき調査班のことを駒だと言ったな」
「そうですねwww」
「私は違う。私はあいつらのことを誰よりも信じている。とびきり優秀な、仲間としてな」

しばらくの沈黙。静寂を破ったのは無線機からの連絡音だった。 

『こちら、調査班。無事、KURAYAMI城から脱出しました!』 

その声を聞いて、再び呆気にとられるワトソン。 

「了解、ご苦労だった。そのまま帰還せよ」 

それとほぼ同時に、メソドロジーによる暗号解読が完了する。 

「……出口付近に罠あり。即死トラップです」 

その言葉に青ざめた表情を浮かべたのはハムだった。 やれやれといった様子で肩をすくめるワトソン。

「まったく、負けましたよwww KIZUNAさんの判断が正しかったみたいっすねwww」 「……いや、そうではない。慎重になりすぎていたら時間が足りなかった。お前の言う通り、チンタラやっている暇はなかったんだ」 

我々、暗号解読班は現地調査班の命を背負っている。 奴らが我々を信じてくれるのなら、我々も奴らを信じなければならない。 

「そうやって得られたKIZUNAこそが……本物のTAKARAなのかもしれないな」
「絆www 爆笑wwwwww」
「な……何がおかしい!///」
「そんなクソみたいな話は聞きたくないんで、飯にでもしましょーやwww」
「いいですね~~」

今度はこちらが肩をすくめる番だった。 

「やれやれ、仕方のない奴らだ。今晩は焼き肉にでもするか。この……」 

私は懐からとっておきのアイテムを取り出す。 

「タカラッシュ!GPでゲットしたエ○ラ焼き肉のタレを使ってな!!」




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 ん~~焼き肉うめえ! 




 皆もエ○ラ焼き肉のタレで焼き肉食いながら読んでくださいね!



「リアル宝探し」で有名なタカラッシュ!が「室内型リアル宝探し」と銘打って仕掛けてきたイベント、 それが「タカラッシュ!調査団」シリーズです。 その第一弾は2014年7月に東京で開催されて以降、各地で公演された「タカラッシュ!調査団と悪魔の森の黄金ドクロ」。 その続編が「タカラッシュ!調査団とくらやみ城の光の剣」ですね。


 「室内型リアル宝探し」と聞くとアジト型の探索ゲームを想像するかもしれませんが、 実際はチーム戦で机上で謎を解くヒミツキチ型に近い形式です。 とはいえタカラッシュ!ならではの特徴的な要素がいくつもあり、謎解きに慣れ親しんだ人でも新鮮な楽しみが味わえると思います。

まず驚くのは配られる資料の多さ! 謎解きの舞台背景や設定が書かれた資料的なやつが配られることはよくありますが、調査団シリーズにおいてはその分量が半端ない。 全部頭に叩き込んでかないといけないという訳ではないにしても、最低限ざっと目を通して、 必要なときに「なんかこの辺に書いてあったような」と言って情報を取り出せるようにしておく必要があります。 

そして特徴的なのは謎解きのシステム。 我々は暗号解読班として、解いた暗号をもとに一定時間ごとに現地調査班に調査依頼を出すというシステム。

なるほど~、それで「室内型リアル宝探し」。

調査が成功すると、新たな情報が返ってくるという仕組みですね。

また分刻みでスケジュールが組まれており、調査依頼を出せる回数が限られていることが緊張感を高めます。 調査依頼を出したと思ったら、すぐに次の調査依頼締め切りがやって来るので中々の忙しさ。

といったところが主なタカラッシュ!調査団シリーズの特徴です。
(なぞともカフェ新宿の「魔女の館の禁じられた秘薬」は別)


「黄金ドクロ」はソロ参戦でしたが、今回の「くらやみ城」は
Dashtzers4人(HAM、メソドロジー、KIZUNA、ワトソン)で固めてチームで参加しました。 ちなみにHAMがタカラッシュ!のWeb謎解きで半額チケットを当てる、という出来事があり格安で参加させて頂きました。 この引きの強さはさすがHAM。感服です。

実は今回の公演、我々としてはリベンジの意味合いも含まれておりました。 というのも3月のタカラッシュ!GP、我々Dashtzersも100万円を目指して参加したのですが、 最初から最後まで最高難度の謎にかかりきりになるも結局解けずに終了、唯一手に入れたのはエ○ラ焼き肉のタレという失意の結果に終わったのです。


 ん~~焼き肉うめえ!


 「やられたらやり返す」というしょーもないモットーを掲げるDashtzers、これはそこそこ大事な一戦。 ちなみに私以外の3人はタカラッシュ!GP以外のタカラッシュ公演に参加経験がないため、相当警戒していた模様。


さて「くらやみ城の光の剣」、基本的に前回の黄金ドクロと同じシステムで、相変わらず資料は多い! ゲーム開始までに出来るだけ読み込みます。解読班班長は黄金ドクロのときとは違う人でしたが、こっちも大概テンション高いw

情報量の多さ、分刻みのスケジューリング故の慌ただしさはありましたが、宝探しは順調そのもの。結果的には盤石の安定感で見事、光の剣を発見しました!


あ〜〜焼き肉うまいんや〜〜


この調査依頼システム、かなり独特なのですが実際にやってみると非常によくできており、 最初から最後まで緊張感が保たれる仕組みになっています。 単純な謎の難易度というよりは、システムによって全体的な難易度がいい具合に調整されている感じで、 個人的には非常に気に入っています。謎の質自体も高く、さすがの安定感。この形式で何度でも遊んでみたい、と思わせる魅力があります。室内型リアル宝探しとして、このシリーズを定番化するっぽい感じでとても嬉しい限り。今後も要注目です!


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