2015年10月10日土曜日

【普通の脱出レポ】謎夏【SCRAP】










違うんですよ。





決して、ブログ更新サボりすぎてて一つ一つの公演の記事を書いている暇がなくなったから、 体よく「謎夏」って一括りにした訳じゃないんですよ。 だってSCRAPが「謎夏」って言ってるんだから、 これはもう我々としても乗っかるべきでしょう? 分かるでしょ。ああん?








 …… …… サーセンっした!!









そ、そういう訳でSCRAPがこの夏「謎夏」と称して打ち出した全8つの新作公演、 制覇して参りましたので簡単にレポしようと思います! SCRAPらしい骨のある謎の中に、各公演それぞれ特徴的な要素があり、どれも非常に楽しめました!


20min. リアル脱出ゲームvol.1
ある実験室からの脱出
20分で、世界を救え!
今この世は大変なピンチを迎えている。 巨大な悪の組織レッド・ピカデリー軍が開発したウイルスが世界中の人々を苦しめ「対ウイルスワクチン」がないと、このまま世界は滅亡してしまう。 あなたたちは、そんな世界を救うべくレッド・ピカデリー軍の実験室に忍び込んだ探偵団。 もちろん狙いは、彼らが持っている「対ウイルスワクチン」だ。 残された時間はあと僅か。1秒足りとも無駄には出来ない。 しかし、実験室に忍び込んだその瞬間セキュリティシステムが発動し、あなたは閉じ込められてしまった。 ここから脱出する方法はたったひとつ。 すべての謎や暗号を解き明かし、セキュリティを打ち破ること。 無事生きて脱出し、ワクチンで世界を救うことは出来るだろうか?




まず謎夏の口火を切るのは「ある実験室からの脱出」。 20min リアル脱出ゲームの第一弾ということで、これまで通常制限時間60分だったところを、 ぐっと20分に短縮してリアル脱出ゲームの醍醐味を短時間で味わってもらおうという意図のようです。 ナゾガクや謎フェスなどの合同謎解きイベントでは短時間の公演も割とありますが、 それをSCRAPが作るとどうなるのか、期待です。

参加メンバーはメソドロジー、サー、C3PO、ワトソンの4人。 まとめ役のひでよしや6号がいないのでやや不安の残る人選です。 

内容の方は、まさにSCRAP流の王道の60分公演のエッセンスをそのまま20分で表現したような、 実に完成度の高い公演となっていました! 個人的には、10分経った時点で例のあのBGMのパイプオルガンバージョンが流れてきて焦りました。 だって、あれ巨大神殿とか地球滅亡で聞いたやつ


……うっ、頭が……


焦りの度合いでいえば通常の60分公演よりも上かも。 しかしそこは素人ワトソンの奇跡的な活躍やベテラン・メソドロジーの冷静な読みも冴え渡り、無事に脱出成功しました! 謎を解ききった満足感は60分公演にもひけをとらないものでした。 ある意味、謎夏の中では最も王道の公演だったかもしれません。


リアル脱出ゲーム×ONE PIECE 第二弾
頂上戦争からの脱出
この戦争を終わらせろ
「愛してくれて………ありがとう!!!」 最期にこの言葉を残し、火拳のエースは処刑された。 兄を失い愕然とするルフィ。 大混乱の戦場の中、ルフィとともにエースを救いに来た海賊であるあなたに、 「世界最強の海賊」白ひげが近づいてくる。 「おいお前!アイツを死なすんじゃねェぞ…」 あなたは白ひげと火拳のエースの想いを受け、瀕死のルフィを助け出し、この戦争を止めなくてはならない。 しかし、海軍三大将の猛攻があなたの行く先を妨げる。 海賊vs.海軍――世界の歴史を塗りかえる程の大激突!! あなたは、すべての知恵を結集して、マリンフォード頂上戦争から脱出することが出来るだろうか?




続いては、リアル脱出ゲーム×ONE PIECE第2弾「頂上戦争からの脱出」。 前作にあたる「海底監獄インペルダウンからの脱出」の続編で、ストーリー的にも完全に繋がっています。 (サー・マーガリンのお陰で)インペルダウンから脱出したルフィ達とともに、 エースを助けにマリンフォードへ突撃。 迎え撃つは王下七武海、そして海軍大将の赤犬、黄猿、青雉!という激アツ展開です。

メソドロジー、サー、C3PO、ワトソンの4人は「ある実験室からの脱出」から引き続きの連戦、 ひでよし、6号、ノーキンも合流して決戦の地マリンフォード、もとい明治神宮野球場へ向かいます。 大会場型のリアル脱出ゲームは大好きなんですが、戦績はいまひとつ。 ここはルフィ達とのKIZUNAの力も借りてなんとしても脱出したいところ。

作戦はいつもの通り、序盤は2手に分かれてヒントを回収、 その後は基本的にまとまって行動、というDashtzers的メソッド。 しかし移動があるのと人数が多い分、途中から何をやって進んでいるのかよく分からない人もいたようで、 まだまだこのタイプの公演のメソッドの練度が不足していることが明るみになります。 

ひでよし「よし、次のチェックポイントへ向かおう」
ノーキン「何でこういう答えになったんですか」
ワトソン「えっと、これをこうして……」
ノーキン「なんでこれをこうするんですか」
ワトソン「こういう指示があるんで」
ノーキン「なんでこの指示からこうなるんですか」
ワトソン「黙れや」

ともあれ、ラス謎まで詰まることもなく順調に進んだ我々。残り時間も充分。 しかしここから律速し続けるのが我々のよくあるパターン……のはずが、 今回は割とすんなり解答を導けました。 そして自信を持って最終回答場所へ向かうも……不正解!?


ば、馬鹿な……ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい


自信満々の解答がはじかれたとき程、頭が真っ白になる瞬間はありません。 ここからしばらくの迷走。まだ時間に余裕があるとはいえ、嫌な空気が流れ始めます。 そのとき、非常に初歩的なミスをしていたことに気付いたメソドロジーの鶴の一声で何とか軌道修正。 今度こそ、正しい解答で脱出に成功しました!

このとき脱出成功順としては3番目ぐらいでしたが、無駄な律速で球場を往復する迷走がなければ トップを取れていたかもしれない、と思うとちょっと悔しさがありました。 ですが「脱出」という最重要目的は達成できたのでよしとしましょう。

大型会場の公演としては珍しい程に物語性が強く、前作のインペルダウンに勝るとも劣らない没入感と感動のある、 非常に大満足の公演でした!

ところで公演終了後、黄猿派の私は海軍大将の写真を撮影しに行ったんですが、 あとで写真を見ると大将達の前にバッチリカメラ目線でポーズをとってる人達が写っていて、 なんか見覚えあるなあと思っていたら、 なんとリアル脱出ゲーム好きで有名な芸人のノンスタイル井上さん一行だったようです。 図らずも芸人さん達一行を写真に収めてしまいました笑


リアル脱出ゲーム×JUNKO KOSHINO
仕立て屋シャルロッテの秘密
世界一の服には、世界一の謎がある。
世界中のセレブ達を虜にする仕立て屋シャルロッテの服。 それは世界一の服と言われていた。 誰もがシャルロッテの服の秘密を知りたがった。 なぜあんなにすばらしい服を作れるんだろう? ある日あなたのところに招待状が舞い込む。 なんとそれはシャルロッテの仕立て屋の中を見学できる招待状だった! 喜び勇んで出かけるあなた。 しかし、そこで待ち構えていたのは、不思議で、不気味で、哀しい物語だった。   リアル脱出ゲーム史上最も哀しく、不思議な感動の物語。 あなたは、仕立て屋シャルロッテの秘密を解き明かすことができるだろうか?




さて、続いてはこちら。 夏恒例ZEPP TOUR第4弾の「仕立て屋シャルロッテの秘密」。 ZEPP公演は毎回、迫力の映像と音響、ストーリーと謎で楽しませてもらっているので、今回も期待度MAXです! ただ今回のテーマは「ファッション」。 余りにも縁がなさすぎるテーマなので物語に入り込めるか若干の不安はありましたが、結果的には杞憂でした。 

参加メンバーはひでよし、メソドロジー、6号、サー、C3PO、ワトソンの6人。 ZEPP会場に来るのは3回目ですが、リアル脱出ゲームに出会って間もない頃に突撃した「潜水艦ポセイドン号からの脱出」 の衝撃を今でも思い出します。


右も左も分からなかったあの頃。


脱出坂の険しさに目眩がしたあの頃。


しかしもう我々は炬燵の中でぬくぬくと眠っているだけの子猫ではないのです。 まだ見ぬ地平へ……fly high !! 


今回はとにかくオープニングから物語の作り込みが半端ない感じでした。 こういった演出は凝っていればいる程、気分が盛り上がるタイプなので嬉しいところです。 余り過去にはなかった感じの、ファンタジックな中に哀愁と恐怖の入り交じったような、 不思議なストーリーに引き込まれます。 「世界一の服」という劇中設定に恥じぬ、本物のファッションデザイナーが手掛けた豪華な服とマネキンの 展示もあり、雰囲気作りも抜群でした。 

謎の方はなかなか骨のある凝った問題揃いだったと思いますが、 このときの我々は最初から最後まで順調で、かなり早い段階で答えに辿り着き、無事脱出成功しました! なんかこう、うまく表現できませんが、 妙な生々しさがあるというか、なんとなくゾッとする感じの謎があり、一人で感嘆していました。 

これまでのZEPP TOURは熱い演出で気分を盛り上げてくれる感じでしたが、 今回の「仕立て屋シャルロッテの秘密」は作り込まれた物語で 公演終了後もじんわり心に残る、一本の映画を体験したような感覚でした。


リアル脱出ゲーム×大逆転裁判
倫敦大法廷殺人事件
その法廷は、奇跡の大逆転を待っている。
時は19世紀末。 倫敦の大法廷で突然起こった殺人事件。 その容疑者となったのは、日本から留学中の新米弁護士、成歩堂龍ノ介。 あらゆる証拠や証言が龍ノ介の犯行を裏付けている。 あなたは龍ノ介の無実を信じ、この不可解な事件に立ち向かう弁護士。 陪審員の評決が下されるまで残り1時間。 証拠を吟味し、現場検証し、 名探偵シャーロック・ホームズと共に この絶体絶命の状況から逆転無罪を勝ち取れ。




「仕立て屋シャルロッテの秘密」の後、余韻に浸る間もなく向かったのは原宿ヒミツキチ。 当然、「倫敦大法廷殺人事件」で無罪判決を勝ち取るためです。 こちらはゲーム「大逆転裁判」とのコラボ作品ですね。 この日のために逆転裁判シリーズのうちいくつかをプレイして、雰囲気を掴んでおきました。 (当時3DSを未所有だったため、大逆転裁判は未プレイ) 噂には聞いていましたが、証言の矛盾を見付けて「異議あり!」と言って証拠品を突きつける感覚は確かに爽快です。 結局この後、逆転裁判シリーズはほぼ全部プレイしてしまいました。


「逆転裁判」をプレイしたことがある人なら分かると思いますが、 今回の公演、想像以上に「リアル逆転裁判」でした。 実際に証拠品を手に取って、証言の中から矛盾を見つけ出し、異議を唱えるというプロセス、これがとんでもなく楽しい。 割合としては抑えめですが、そこに謎解きの要素もうまく絡んできます。 よくここまで逆転裁判を再現しつつ、「リアル脱出ゲーム」に仕上げたなあ、と。

という訳で推理要素のかなり強い本作ですが、我々のチームは普段通り、あるいは普段以上に順調に進みました。 情報がかなり多いのでまとめるのが大変ですが、あれよあれよと進んでいきます。 しかしおなじみの終盤で大律速、あわやというところまで追い詰められます。 

まあ最悪、脱出失敗しても困るのは成歩堂龍ノ介氏であって、我々弁護士団には何の被害もない……

下衆い考えが頭をよぎったとき、私は思い出したのです。あの言葉。 

「弁護士はピンチの時こそふてぶてしく笑うもの」 

 ひでよし「待った!」 

ふてぶてしく笑った私とは全く関係のないところで、ラブライバーひでよしがついに突破口を開きました。これが……奇跡の大逆転!! 時間ギリギリ、紙一重の無罪判決でした。

普段のリアル脱出ゲームとはかなり毛色が違いますが、 コラボ感満載で非常にクオリティの高い公演だった思います。最早「リアル脱出ゲーム」は「リアル脱出ゲーム」の枠を超えて進化しているのかもしれません。個人的にも「奇跡の大逆転」といった感じで逆転裁判の雰囲気を余すことなく楽しめました! 間一髪でしたが、なんだかんだで謎夏は4連勝となりました。


謎解き×ポケモン
サンシャインシティを救え
謎が解けたとき、伝説のポケモンが解き放たれる
サンシャインシティに黒いオーラをまとった伝説のポケモンが現れた。 このままではその邪悪なパワーでサンシャインシティは崩壊してしまう。 キミの頭脳でサンシャインシティを救え!




続いては周遊型の謎解き。 ポケモンとのコラボ作品「サンシャインシティを救え」。 真夏の周遊型謎解きは辛いものですが、こちらは冷房の効いた池袋サンシャインシティ内での謎解きなので快適です。 ちなみにポケモンとのコラボは過去にも何度かあって、 私自身、よみうりランドの「ダイヤの国の姫を救え」に一人で参加したことがあります。一人で。 ディアンシー可愛かったよ。

今回も一人でサンシャインシティに立ち寄ってみました。 サンシャインシティの吹き抜けの真ん中にイベントブースがあって、ポケモンの巨大なオブジェが吊るされていたりとなかなか力が入っています。 夏休みで参加無料ということもあり、偶々見かけて挑戦してみた人達も多かったのではと思います。 実際、幅広い年齢層で謎を解いている人を多く見かけました。 

「トレーナーコース」と「博士コース」の2種類があり、好きな方を選べます。 トレーナーコースはいかにも謎解き入門編といった風情で、慣れた人なら謎を解く前に最終回答が分かってしまうかもしれません。 博士コースは、トレーナーコースの正当進化版とでもいうべき内容で、 こちらも慣れた人にとっては難易度は高くありませんが、手軽に楽しめるものとなっていました。


進撃の巨人×リアル脱出ゲーム
巨人に包囲された遊園地からの脱出
解くか、喰われるか
ここは巨人に囲まれた遊園地。 外は巨人たちに包囲されている。 閉じ込められた調査兵団は、このまま滅びていくのをただ待っていた。 しかし、その時調査兵団に光が差す。 このメンバーの中に、 巨人になれる能力を持ったものがいることがわかったのだ。 一体誰が? そしてどうすれば巨人になれるのか? 本人すらその能力には気づいていないらしい。 巨人化することさえ出来れば、ここから脱出することができる。 あなたは、メンバーたちの証言から、巨人が誰かを言い当て、 見事この「巨人に包囲された遊園地」から 脱出することができるだろうか?




謎夏周遊謎解き2つ目は、進撃の巨人とのコラボ第2弾「巨人に包囲された遊園地からの脱出」。 こちらは正真正銘、炎天下での周遊謎解きとなります。 またしてもオッサンが一人で、東京ドームシティアトラクションズに進撃して参りました。 

実は個人的に「進撃の巨人」の大ファンで、前作の「ある城塞都市からの脱出」はまさに感激、感涙でした。 ちなみに「ある城塞都市からの脱出」のレポは気合いを入れすぎて、サー・マーガリンがとある辺境の村で生まれ育って 巨人に襲われて復讐に燃え訓練兵団に入って104期の面々と出会うところまでのバックストーリーと故郷の村でのマーガリンの幼馴染みの設定のプロットを詰めた辺りでお蔵入りになりました。 ごめんね。 


そういう訳ですので、進撃コラボはもちろん嬉しいのですが、 折角なら制限時間のある公演でがっつりと絶望感を味わいたかった、というのも正直なところです。 そこは第3弾を期待することとしましょう! 

さて、今回は公式の説明にもある通り、推理要素が強めとなっております。 いくつかのアトラクションに(一人で)乗り謎をとき情報を集め、巨人化できる人間の正体を探る、という内容なのですが、 この推理のプロセスが一捻りあってかなり面白かったです! 各キャラクターの証言だけではなく、自分の頭と足を使って考えなければいけない内容になっていました。 あと、各チェックポイントもちょっとしたブースになっていて、各キャラクターの映像と撮りおろしボイスがちゃんと流れるところも しっかり作ってあって、進撃ファンとして嬉しかったところです。 

客の少ない日時を狙っていったので、アトラクションの待ち時間はそれほどではありませんでしたが、 その中でも冊子を手に謎解きに励んでいる人を結構見かけました。 意外と小学生~中学生ぐらいのグループが多かったように思います。 オッサン一人、というのは余り見かけなかったよね。 

最近のSCRAPの周遊型公演としては、本作の他に「伝説の秘宝Xを奪え!」「銀座令嬢誘拐事件」 そしてこの後に行った「容疑者夏目漱石失踪事件」などがありますが、 もともとそれほど周遊型には惹かれていなかった私が心底唸るほどの、いずれも完成度の高い公演でした。


REAL ESCAPE GAME×EVANGELION
第3新東京市からの脱出
あなたの作戦が、人類を救う。
近未来の日本。謎の巨大生命体・使徒(しと)が首都・第3新東京市を襲い、都市は壊滅的な被害を受けた。 あなたは人類を使徒から守る任務を持つ、特務機関NERV(ネルフ)の職員。 なんとかして使徒を倒し、全市民を無事に 生きてここから脱出させなければならない。 しかし、使徒の弱点や都市からの脱出方法は様々な謎に包まれている。 NERVの秘密兵器・エヴァンゲリオン初号機にはパイロットの碇シンジ、零号機には綾波レイが搭乗している。 彼らに適切な指示を与えることができれば、希望は残されている。エヴァンゲリオンの活動限界は60分。 ひとつ選択を間違えると、人類の未来は無い。 あなたは制限時間内にすべての謎を解き明かし、勝利の糸口を見つけ、第3新東京市を、そして人類を救うことは出来るのだろうか。




謎夏7つ目の挑戦はエヴァンゲリオンとのコラボイベント、「第3新東京市からの脱出」。 エヴァとのコラボといえば、2011年富士急ハイランドの「ある使徒からの脱出」が有名ですね。 これはリアル脱出ゲーム公式過去問題集に集録されていますので、未体験の方は是非読んでみてください。 誌上からも激ヤバな面白さが伝わってきます。 

当然今回の公演に対する期待も高かったのですが、 当日、第3新東京市を守るという崇高な使命のため汐留に集合した我々のテンションは最低でした。 実はこの直前、「あるハイジャックからの脱出」で爆死していたのです。 テンションが下がりすぎて、何故か宇宙が滅びかけました。


くそっ……こんなとき、あのDeathWaterさんがいてくれれば…… 


「呼びましたか?」

はっ!?この声は…… 

振り向くと、そこにはなんと、あのDeathWaterさんの神々しいお姿が! そう、「第3新東京市からの脱出」ではあのDeathWaterさんが我々に合流してくださることになっていたのです。 

「DeathWaterさん……私達は、またしても失敗してしまいました。こんなゴミのような私達に、この東京を守ることなどできません」 

あのDeathWaterさんは、ふむと言ってしばし考え込むと私にこう尋ねてきました。

「マーガリンさん。綾波レイは、どうしてエヴァに乗るのか、ご存知ですか?」
「え? それは……KIZUNAだから……」
「そう、つまりはそういうことなのです」


「そ……そういうことだったのか!!




 そういうことなんです。




鶴の一声によりテンションが回復したDashtzers一行は日テレホールへ。 メンバーはひでよし、6号、サー、C3PO、ワトソン、あのDeathWaterさん。 会場前はエヴァンゲリオン一色に染め上げられており、本当にテンション上がりました。 

謎解きの形式は6人一組のヒミツキチ型ですが、セットの凝り方が半端なく、 普段とは全く違った独特の雰囲気の中、ゲームが始まります。 ちなみにこのあたりから、私サーは写真撮影係として新たな人生を歩み始めました。よろしく。 

今回の公演はエヴァンゲリオンの設定、世界観を活かしたシステムが特徴的で、これがとてもよく出来ています。 一方でシステムが凝っている反動か、全体的に謎は作業量はそこそこあるものの、比較的易しめという印象を受けました。 個人的に中盤の謎の一つが好きすぎて、こっそり感動していました。 そしてラストまで順調に突っ走り、大きく詰まることもなく見事脱出成功でした! 


「頂上戦争からの脱出」「倫敦大法廷殺人事件」「第3新東京市からの脱出」とコラボもののイベントが続きましたが、 いずれも本気でコラボしようという気迫を感じました。 単にちょっとキャラクターを登場させたり、それっぽい言葉を謎解きに使ったりするというのではなく、 原作のストーリーや世界観を謎解きの中で再現し、没入感を高める工夫が素晴らしかったと思います! リアル脱出ゲームファンはもちろん、原作ファンなら一層楽しめる仕上がりになっていました。

 という訳で、早々と謎夏は残すところあと一つ!


ヒミツキチラボリアル脱出ゲームシリーズvol.6
僕と勇者の最後の7日間
謎を解かないと、彼女は消える
「助けて......」 消えそうな声に導かれるように、あなたは一冊の本を開いた。 するとその瞬間に、本の中に吸い込まれてしまった。 目の前に広がるのは荒廃した世界。人々に笑顔はなく、空も淀んでいる。 一人の少女が、あなたに語りかけた。 「旅の勇者様、どうか私達を助けてください。  この世界はドラゴンによって侵食され  頼みの綱だったこの国の勇者達も、存分に闘えない状況です。  私達が頼れるのは、あなたしかいない。  ドラゴンを倒してくださった暁には、元の世界に戻れることをお約束します。  勝手なお願いだとは解っています。でもどうか、この国を......」 どうやら、この世界を守れるのは、あなたしかいないようだ。 本の世界で出会った仲間達と共に謎を解き、ドラゴンを倒す事が出来るだろうか。 冒険がいま、はじまろうとしている。




いよいよ謎夏ラストは「僕と勇者の最後の7日間」。
「早々と謎夏は残すところあと一つ」とか書いておきながら……前回の「第3新東京市からの脱出」に挑んだのが8月上旬で、そこから2ヶ月近くも経過してしまったので謎夏期間を過ぎてしまいました! (・ω<)  その間、浅草、名古屋、京都とアジト巡りの旅を敢行したりしていたのですがそれはまたの機会にレポいたします。

実験的な作品の多いヒミツキチラボのオリジナル公演ということで、こちらも期待が高まります。(毎回期待大とか言ってないか?自分) 少年時代の9割をドラクエとFFで過ごしてきたRPG好きとしても見逃せない公演です。 今回勇者となり世界を救う運命を背負ったメンバーはメソドロジー、6号、サー、C3PO、ワトソン、あのDeathWaterさんの6人!

 実は、この日公演前にちょっとした大事件があったのです。 集合時刻。まずは遅刻常習犯の6号。
「10分遅れます」
続いてこちらも常習犯のメソドロジー。
「10分遅れます」
クソみたいな話ですが、いつものことといえばいつものこと。しかし、ここでまさかのDeathWaterさん、
「10分遅れます」

あのDeathWaterさんが……律速!? YAHOOトップニュースになりかねない事態に戸惑う私。 不穏な空気が漂う中、我々は会場のヒミツキチラボに向かうのでした……。


さて、RPG感が売りの今回の公演、「楽しい」の一言に尽きます。 6人一組の公演ですが、椅子に座ってテーブルで謎を解いている時間が少なく、 歩き回って色んなことをしながら物語を進めて行きます。 意外とSCRAPではあんまりなかったタイプの公演かもしれないですね。 (NAZOxNAZO劇団の公演は多少雰囲気が近いかも)

ラボの公演では恒例ですが、アイドル兼スタッフの存在を前面に押し出した作りで、 今回はラストクエスチョンというグループが扮するキャラクター達ともコミュニケーションをとる必要があります。 狭いラボのあっちこっちで各チームの人が色んなことをしていて、かなりのガヤガヤ感。

我々の方はというと、雰囲気を楽しみつつも冷静に事を運び、 かなり余裕を持って最終解答に辿り着きました。 メンバーの連携がうまくハマって大謎までぬるっと突破してしまうことがたまにあるのですが、今回はまさにそんな感じでした。 不穏な空気フラグはなんだったのか。

 DeathWaterさん「律速を知りたい」(嘘) 

解説時などかなりの熱狂ぶりで、カジノロワイヤルのときにも感じましたが、ラボ公演は盛り上げ方がうまいと思います!




という訳で謎夏最後の公演も無事脱出成功、終わってみれば謎夏公演全て脱出成功という素晴らしい結果になりました! 結果だけを見ると、謎夏以外の公演も含め、今年に入ってのDashtzersは怖いぐらい調子がよいのですが、 内容を見ると結構ギリギリだったり危ない橋を渡っていたり、たまたま強運のお陰であったりと、まだまだ「律速のない世界」 には程遠い状態なので、気を抜かずに精進していきたいところです。 

何はともあれこの夏のリアル脱出ゲームの新作ラッシュ、お世辞でもなんでもなく、参加した全公演めちゃくちゃ面白かったです! 謎夏に関していえば、SCRAPらしい骨太な謎に加えて、システムなり演出なりに一工夫ある公演が多く、 それが設定や物語を引き立てていたように思います。 これだけ色んな公演に参加してもマンネリ化せずに楽しめるのは、そこら辺の「一工夫」のお陰もあるのかもしれません。



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