2013年12月29日日曜日

【■■■■■■■■の邪気眼レポ】摩天楼からの脱出【SCRAP×名探偵コナン】

・2013/12/13, 原宿ヒミツキチオブスクラップ
2号3号4号5号(6号)7号
・失敗

(※1号注:このコーナーは7号こと■■■■■■■■による、 やや癖の強いラノベ風脱出レポです。)
リアル脱出ゲーム×名探偵コナン
摩天楼からの脱出
脱出率0%?!絶体絶命から生き残れ!
あなたたちは超高層ビルの最上階に閉じ込められた。 下の階はすでに崩壊し降りることはできない。 救出用ヘリコプターも強風のために近づけない。 ビル崩壊まで残り一時間! 絶体絶命のピンチから脱出する鍵は、仲間の中にいる名探偵コナン。 稀代の天才コナンと協力し、あなたたちはこの窮地から脱出することが出来るだろうか?


「くっ、開かない…!」
 手元にあるいくつかの鍵を試すが、どれも形が合わない。目の前のトランクケースに施された南京錠と格闘しながら、私は今日のことを思い出していた。
 六本木に新たに建設された超高層ビル。その最上階の展望台での竣工記念式典に招待されたのがケチのつき始めだった。爆弾魔を名乗る男によるアナウンスで、このフロアに爆弾が仕掛けられていることが判明したのだ。下の階へ至る道は既に閉ざされており、生き残るには爆弾を発見し、その起動を止めるしかない。
 犯人が仕掛けたと思われる様々な暗号を解き明かし、ようやくこの不自然に放置されたトランクケースにまで辿り着いた。この中に爆弾が入っていることは間違いない。犯行予告によると、爆発までは後数分。脂汗が額をつたう。
「おじちゃん、これを使って!」
 そのとき、後ろから子供の高い声が響いてきた。振り返ると、小学校低学年ぐらいの眼鏡をかけた少年がこちらへ駆けつけているところだった。少年から鍵を受け取り、祈るような気持ちで南京錠に差し込む。
…開いた!
 中から出てきたのは爆弾とおぼしき物体、そこに表示されたデジタル式のタイマー。そして、爆弾から伸びた、2本のコード。
「どちらか一方を切れ、ってことだね」
 その姿に似つかわしくない、落ち着いた声で少年が呟く。犯行声明で人々がパニック状態に陥る中、小学生離れした推理力と判断力を発揮し、私と協力しながらここまで次々と謎を解明してきたのが、この少年なのだ。
 江戸川コナン。それがこの不思議な少年の名前だった。
「犯人は言っていた。血の色が大好きだ、大量の人間の血が見たい、と。つまり正解は―」
 そう言いながら少年が赤いコードに手をかける。その瞬間、考えるよりも早く私の手が少年の腕を掴んでいた。
「待つんだ、少年。何かが引っ掛かる」
「もう時間がないよ。迷っている暇は―」
 デジタルタイマーの表示は既に残り1分を切っていた。
「赤か青か。その判断に人の命を懸けることが出来る者、そういう人間だからこそ、ここまで辿り着くことが出来た」
 話しながら、私は自分の中に生じた違和感を整理していた。
「しかし、その決断が最後の引き金になる。そうして、我々を嘲笑う―それこそが犯人の狙いだ」
 少年も私の考えを察したようだった。5、4、3―最後の数秒間、周囲の音が消え、空気すらも凍り付いたような感覚に襲われる。
「…助かったようだな」
 タイマーの表示がゼロになると、何事もなかったかのように電源が落ちる。おそらく、どちらか一方でも切断すると爆発する仕組みだったのだ。二人して長い溜め息を吐くと、少年の携帯電話に外から連絡が入ってきた。どうやら、外で犯人が拘束されたらしい。
「これで一件落着か。とんだ道化だったな、私も君も」
 そう言って私は立ち上がり、少年に背を向け歩き出した。本当に疲れた。今日は少しばかり人と話をし過ぎたようだ。
「待って。おじちゃんの名前を教えて」
 私は立ち止まり、振り返らずにこう告げた。
「■■■■■■■■。宇宙の謎を解く者さ」





決まった。完全に決まった。


 脱出成功のイメージは十分。あ、どうも7号です。今回は2号~7号の6人で「摩天楼からの脱出」に挑戦。1号ひでよし不在という、のっけから最大の危機を迎えております。
 しかし実は私、今までヒミツキチオブスクラップの公演は負けなしの3連勝、「めざ部屋」も入れると中規模系の公演では4連勝と、今回も決して苦手な相手ではない筈。経験を積む度に成長しているメンバー、その成果の見せ所です。
 ところが結果から言うと、まさかの脱出失敗。「まさかの」と書いたのは、今回は各メンバーの要所要所での活躍により、最初から最後まで順調で、最後の謎も完全に解ききった感触があったので、解説前の時点で成功を確信していたのです。
 しかし、ネタバレになるので詳細は書けませんが、一足飛びで解答に辿り着いてしまったが為に正解とは見なされなかったような感じでした。これまでの失敗した公演では、自分たちの実力不足が原因であると納得し、その分悔しさの残る結果となった訳ですが、そういう意味では今回はあまり悔しくないです。あんまりね。こういう部分でのファクター落とし(用語集参照)は正直要らないかな、と思ってしまいます。ポセイドンなんかでは凄く納得のいく構成だったのですが。
 ちなみにこの後、我々はこの現象をロピタルと名付けました。 (ロピタルについては 用語集ご参照)
 という感じのもやっとする結果だった訳ですが、あえて敗因を挙げるとすれば、ちょっと妄想が足りていなかったことですかね。しかし復讐の機会はそう遠くないようです。なんと、2014 年3月からコナン脱出第2弾が始まるとのこと!
「名探偵コナン vs ■■■■■■■■ THE MOVIE」
に是非ご期待ください。

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