2014年1月12日日曜日

【■■■■■■■■の邪気眼遺書】地下アンティークルームからの脱出 【SCRAP】

・2014/1/9, 渋谷ナゾビル
・失敗

(※1号注:この記事は7号こと■■■■■■■■から1号へ送られてきたラノベ手稿を1号がまとめたものです。)
アジトオブスクラップ 渋谷ナゾビル 杮落とし公演
地下アンティークルームからの脱出
その謎は、100年眠っていた
あなたたちは世界有数の鑑定士集団。 大富豪スクラッピーノ氏の豪邸に招かれた。 彼は言う「この部屋には私が世界中から集めた超高級品が並んでいる」 そして彼は声をひそめてこういった「しかし、どうやらこの中に一つ偽物があるようなのだ」 「しかも、一時間後にはオークションが開催される。それまでに偽物を見つけないと、私は世界の笑いものになってしまうのだ!」 あなたたちに衝撃が走る。 自らの知識、経験、直観、謎解き力を総動員して、 この謎だらけの地下アンティークルームの秘密を解き明かすことができるだろうか?

 かの高名な大富豪、スクラッピーノ氏からとある依頼を受けた。受けてしまった、と言うべきか。氏が所有している高価なアンティークの中から偽物を見つけ出して欲しいという内容だ。言っておくが、私の本業は宇宙の謎を解くことであり、鑑定などしたこともない。とはいえ、私の鑑識眼をもってすれば偽物を見抜くことなど造作もないであろう。何せ私は5才児のとき既に、ロッテのビックリマンシールとロッチのドッキリマンシールの違いを見抜く才能を発揮していたのだ。鑑定自体に関しては何の問題もない。

 しかし気がかりはスクラッピーノ氏に関する不穏な噂である。氏と関わりをもった鑑定士で、消息不明となった者が後を絶たないのだ。どうやら富豪としての華やかな表の顔とは別の、「裏の顔」があるらしい。もし―あくまで「もし」の話だが―鑑定に失敗すれば、おそらく二度と娑婆に還ることはできない、そんな予感がする。きっと何処かの地下施設に軟禁されたまま、帝国建設の為の工事に強制的に従事させられるのだ。

 そこで万が一のときのために、私はこの遺書をしたためることにした。この書簡があなたの目に触れているということは、既に私は還らぬ人となったものと思って頂きたい。今頃、アンティークルームからの脱出に失敗し、心はずたずたに引き裂かれ廃人同然の状態のまま、地下労働施設に搬送されているのであろう。

 しかしどうか心配はしないで欲しい。■■■■■■■■の魂は受け継がれる。間もなく、後継者があなたの目の前に姿を現すだろう。私の栄光と挫折、成功と失敗、ロッテとロッチ、全ての記憶と思いを引き継いだ彼ならば、同じ過ちを繰り返すことはあるまい。彼こそが真の Dashtzers 7号として、志半ばにして散った私の無念を晴らしてくれるだろう。


宇宙の謎が解かれることを願って

2014年1月
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1号@編集後記:前任のマーガリンはアンティークの鑑定すら出来ない愚か者でしたが、次のマーガリンはきっとうまくやってくれるでしょう…

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